退院の日は、迎えを呼ばず一人で帰る…
ということを目標にしていました。
事前に荷物を徐々に減らしたりしながら準備をし、
当日はタクシーを使い一人で帰ることが出来ました。
車内から外を眺めながら…
割と見慣れていた景色のはずなのに全てのものが見えにくくて…
『同名半盲は全く回復しなかったってことかな…』
と思っていました。
家に着いて最初の難関…と思っていたのが、靴を脱ぐことでした。
病院では必ずイスやベッドに座った状態でしか靴の脱ぎ履きはしていなかったけど、
家の玄関にイスなんて置いていない。
でも、床に座り込んだりすることもなく靴を脱ぐことができました。
ただ…
家に入って気づいたのが、想像していた以上に色んなものが見えにくい…
自分の家に帰ってきた感じがしなくて愕然としました…。
この日は、ケアマネと福祉用具の担当が来てくれて、
お風呂回りに設置するものを取り付けてくれたりしました。
ベッドの布団が夏用のままなので、冬用に替えて…
これだけでも私にとっては大仕事でした。
掛け布団にカバーをするだけで1時間近くかかりました…。
自分の家なのに以前まで簡単に出来ていたことができなかったり、
置いてある物も見えにくくて把握するまで時間がかかったり…
『色んなことが変わってしまったんだな…』
まずは、安全に生活を送れるように…そして、入院中とは違うけど、
『生活の中でもリハビリを続けていくってことなんだ…』
改めて思いました。